カスタマーハラスメントとは
顧客や取引先など、いわゆるカスタマーから受ける、著しい迷惑行為のことです。
消費者、顧客、取引先などを意味する「カスタマー」と、嫌がらせ、迷惑行為を意味する「ハラスメント」を合わせた和製英語で、略して「カスハラ」と言われています。
ここでの嫌がらせや迷惑行為には、暴言や暴行、誹謗・中傷、理不尽で不当な謝罪や対価の要求、過度で悪質なクレーム、威圧的な言動、といったものが含まれます。
明確な定義はまだありませんが、対応者に明らかな過失がないにもかかわらず、上記のような行為が行われるため、対応者が強い不快感や不利益、恐怖や脅威を感じるのが特徴です。
悪質クレームとはどこが違う?
カスハラに統一された定義がないため、現時点では悪質クレームとの明確な差別化はされていません。
これまでの悪質クレームの定義は、消費者が購買を行う際、対応者に対し「過度な感情」で「必要以上の要求」を行うこととされています。
具体的には下記のような事例が挙げられます。
・大声や暴言によって威圧的・脅迫的な行動を取る
・長時間にわたり何度も要求を繰り返す
・過度な交換、修理、返品を要求する
・必要以上の接客態度や謝罪を要求する
・威嚇的な発言や人格否定を行う
また稀に、セクハラ発言、土下座の強要、体を触る行為などもあげられます。
※参考:
悪質クレーム対策(迷惑行為)アンケート調査 UAゼンセン報告書 (桐生, 2020)
コロナ禍でカスハラは増えている
2017年、2020年にUAゼンセン(全国繊維科学食品流通サービス一般労働組合同盟、日本最大の産業別労働組合)が組合員に実施したアンケートを比較すると結果によると、2020年は「コロナ」「マスク」といった、新型コロナウィルスに関する悪質クレームが増加していることが明らかになりました。
また、2020年度の総合サービス部門の組合員10,127名の調査(※)では、クレーム被害を受けた方のうち、90.1%もの方が、不快感、不安の持続、繰り返しの恐怖、睡眠不足、医療機関受診など、心身の状態に変化を感じていることが明らかとなっています。
これらのデータから、コロナ禍においてカスタマーハラスメントは増加していることが示唆されます。
イヤなことは笑い飛ばそう!
元エッセンシャルワーカーおだん子(おだんご)さんによる対人サービス担当者の妄想ブログ(外部サイト)。
「お客さまは神さま、なんかじゃない!お客さまはお互いさまだ!」の精神で、接客現場の悲喜こもごもをシュールに描き出す。
カスハラを受けて、夜眠れなくなったとき、覗いてみてはいかがでしょうか。